漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。
「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。
- 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
- 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
- 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します。
「証」の判定は証の自己判定テストご利用ください。
実証
- 大柴胡湯(だいさいことう)
肝機能障害や胆石に用いられます。胸脇苦満があり、黄疸などの症状が認められる場合に有効です。
中間証
- 小柴胡湯(しょうさいことう)
慢性肝炎の治療に用いられます。成分の柴胡に肝機能障害を改善する作用があります。 - 茵ちん五苓散(いんちんごれいさん)
肝炎にともなう、むくみなどに用いられます。 - 茵ちん蒿湯(いんちんこうとう)
黄疸、便秘、吐き気、みぞおち付近の膨満感、尿量減少などの症状がある肝炎、肝硬変に用いられます。 - 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
食欲不振があり、みぞおち周辺につかえ感、吐き気、軽い腹痛、お腹が鳴るなどの症状に用いられます。 - 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
肝機能障害があり、胸脇苦満や胸のつかえ、寝汗や微熱がある場合などに用いられます。 - 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
お血のある人、顔色の悪い人に使われます
虚証
- 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
肝機能障害がある人の体力増強に用いられます。胸脇苦満、寝汗、微熱などの症状に有効です。 - 十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
肝機能障害がある方の体力や免疫力回復に用いられます。 - 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
肝機能障害で疲労倦怠や食欲不振が強い人の体力回復、免疫力を高めるために用いられます。 - 人参養栄湯(にんじんようえいとう)
肝機能障害で体力が低下した人の体カ、免疫力回復に用いられます。